積み荷のない船
Yosui Inoue, Keiji Urata
積み荷もなく行くあの船は
海に沈む途中
港に住む人々に
深い夜を想わせて
間に合えば 夏の夜の最後に
遅れたら 昨日までの想い出に
魚の目で見る星空は
窓に丸い形
旅行き交う人々が
時を楽に過ごすため
サヨナラは雨の歌になるから
気をつけて
夢と夢が重なるまで
過ぎ行く日々 そのそれぞれを
なにか手紙にして
積み荷もなく行く あの船に
託す時は急がせて
帰るまで 好きな歌をきかせて
会えるまで 胸と胸が重なるまで