鯖街道
康 秋元
小浜(おばま)の港に鯖が揚がる頃
溢れる涙は枯れるでしょうか
終わった恋を塩漬けにして
根来坂(ねごりざか) 越える
京は遠ても十八里
未練背負い 一人旅
あなたが愛しい
ああ 鯖街道
心がかじかむ
小入谷(おにゅうだに)辺り
別れの痛みを思い出させる
人の気持ちは腐りやすくて
山道を急ぐ
京は遠ても十八里
惚れたままで忘れたい
女の恋路は
ああ 鯖街道
鞍馬(くらま)が見えたら
目指す地も近い
気持ちの整理もようやくついた
運んだ愛もいい塩梅に
しあわせな日々よ
京は遠ても十八里
少し強くなれたかな
あなたを想って
ああ 鯖街道