つばさ ~翼~

登紀子 加藤

ずっと見つめていた
あなたの何もかも
海に沈む時も 空を飛ぶときにも
やわらかな翼で 悲しみを抱きしめ
泣きながら愛して 眠る夜もあった
あなたは気づかない
自分のやさしさに
傷ついて倒れて
打ちのめされるまで
誰のものでもない
この無限の時間を
自分だけのものだと
思うのはやめて
ときめきの光りは
はるかな風のよう
傷ついた心に よみがえる太陽

どれほど夢を見て
どれほど越えたのか
すこしづつ翼が
重たくなってくるよ
もっと遠いところへ
飛べたかもしれない
違い夢だけを
見つめていたならば
けれど遠い夢は 心のなかにある
翼の温もりが 感じているはずさ
誰のものでもない
限りないこの空を
孤独なものだど 思うのはやめて
柔らかな翼に 永遠の風を受け
ふりつもる悲しみを
運び去る時まで
誰のものでもない
この無限の時間を
自分だけのものだと
思うのはやめて
ときめきの光りは
はるかな風のよう
傷ついた心に よみがえる太陽

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