まだうごく
Keiko Oyamada, Shintaro Sakamoto
遠くに一筋の
光が射している
永く閉じていた 目をこする
素朴な人たちが
私を呼んでいる
重く錆びついた 手をのばし 足をまげる
どこまでも どこまでも 続く道を
すこしずつ すこしずつ
歩くために 理由がいる
まだ うごく
まだ みえる
昔は幻に
名前がついていた
ひどく大切な もののように
素敵な人たちは
先に行ってしまった
白く輝いた あの場所へ 羽をひろげ
はてしなく はてしなく 青い空を
どこまでも どこまでも
高く 高く 昇っていく
でも みえる
また あえる
でも みえる
また あえる
どこまでも どこまでも 続く道を
すこしずつ すこしずつ
歩くための 理由がある
まだ うごく
まだ みえる
まだ うごく
まだ みえる
まだ うごく
まだ みえる
まだ うごく