水の影
Yumi Matsutouya
たとえ異国の白い街でも
風がのどかな となり町でも
私はたぶん同じ旅人
遠いイマージュ 水面におとす
時は川 きのうは岸辺
人はみなゴンドラに乗り
いつか離れて
想い出に手をふるの
立ち去るときの肩のあたりに
声にならない言葉きこえた
あなたをもっと憎みたかった
残る孤独を忘れるほどに
よどみない浮世の流れ
とびこめぬ弱さ責めつつ
けれど傷つく
心を持ち続けたい
時は川 きのうは岸辺
人はみなゴンドラに乗り
いつか離れて
想い出に手をふるの