マナサス
元春 佐野
髪飾りも清らかな
君をそっと描いてみる
夏の日差しが降り注ぐ
川の流れを見つめて
欠けたプリズムに手をかざして
森をさまよい続けている
夏の女神が眠りにつく
川の流れを見つめて
名前のない場所まで
奇跡を夢見て
君を呼ぶ
風も静かな谷間の町
三日月に照らされて
残された時間の許すかぎり
二人はつたない愛を交わすのさ
名前のない場所まで
奇跡を夢見て
君を呼ぶ
君のいる場所にしがみついて
うつむいていることはない
隠された道が見つかるまで
そのままずっと
目をさましていておくれ
名前のない場所まで
奇跡を夢見て
君を呼ぶ