異世界混合大舞踏会
Gen Hoshino
静かに 時計の針が止まって
窓から ぬるい風と共に来たる
祭ることを忘れた 愚か者達の世
枕這う声がきみに 囁いたら
おばけが でるぞ
耳のうしろ あの世が踊る
おばけが でるぞ
だけど わりとそこまでは悪くない
おばけが きみを
連れて 視えぬ世界を遊ぶ
おばけは いるぞ
だけど 生きた人よりは 怖くないよ
恨めしや 恨めしや
密かに きみの肩に留まって
この世が 変わりゆく様を観てる
名付くことで 我ら生まれてきた いつの日も
未知を受け入れることが もしできたら
おばけが でるぞ
川の向こう あの子が踊る
おばけが でるぞ
胸の闇を 食べながら歌いだす
おばけが きみを
大人 聴けぬ言葉で笑う
おばけは いるぞ
側で いつも見てるから 覚えててね
嘆く民に 多様な神に
行き詰まるこの地球に
きみが創り 化け出る
おばけが でるぞ
生きて踊る ぼくらを繋ぐ
おばけが でるぞ
涙拭いて 遊ぶしかないからね
おばけが きみを
残し 視えぬ世界へ帰る
おばけは いるぞ
さらば 生きる人たちよ 気をつけてね
恨めしや 恨めしや