藍深く
Keeno
目を閉じて耳を塞いで
やっと君を閉じ込めたのに
繰り返してる呼吸に混ざって
少しずつ零れてしまいそうで
いっそこのまま
誰にも届かない深い夜の底で
息を止めてしまいましょう
トクントクンと涙のかわりに
悲しくなるほど音を立てる心臓
分かっているの
分かっているのだけど
まだこんなにも
君をただこんなにも
口を噤んで膝を抱えて
そろそろ泣いてもいいですか?
繰り返す脈の行き着く先まで
私の全部に君がいた
もう二度と君に触れられないこんな身体なら意味はなくて
今すぐにでも脱ぎ捨ててしまいたいのに
もがいてもどうしようもなくて
酷く膿んだこの傷を掻き毟っている
いっそこのまま
私にはいらない
暗い夜の後ろで息をしている
明日なんて
このまま泣いて全部零れたら
君を知らない私になれるのかな
トクントクンと涙が涸れても
この身体中を巡る焼けるような赤
わかっているの
分かっているのだけど
これじゃあまりにも
この恋があまりにも
まだこんなにも
君をただこんなにも