いろはにほへと
五郎 松井
宵闇にうつらうつら
ひざ枕くずされくらり
洗い髪月に浮かんで
ゆるむ顔つねられちくり
酔醒にぽつりぽつり
世捨てびと種をあかせば
えりあしに無情の風が
からめあう指をほどく
からめあう指をほどく
今宵いろはにほへと夢はちりぬるを
頬そめてふわりふわり
浮かれ酒口にあうなら
抱くも抱かぬもままよ
ふりだしはみだしぽろり
野暮天はとろりとろり
故郷は何処の空か
笛吹けど踊らぬ暮らしに
子守唄涙ほろり子守唄涙ほろり
今宵いろはにほへと夢はちりぬるを
今宵いろはにほへと夢はちりぬるを