雪の日は誰かのことを
抄夜子 森本
今年最初の雪が 街に舞い降りて
誰も 遠い目をして空を見上げてる
きっとどこかで思い出してる
あの人も 私のことを
誇れるものは 何もないけど
私らしく生きてるの
冬の恋人達が つなぐ指先は
どんな ぬくもりよりも
あたたかそうだね
とてもきれいな 白いモヘアの
手袋を買いに急ごう
ひとりぼっちに負けないように
私なりに生きてるの
気を使うとこ 今も
直ってないけど
心の奥に嘘は
ひとつも隠してないつもり
きっと誰もが思い出してる
雪の日は誰かのことを
みんな何度も泣いてきたのね
自分らしくあるために
誇れるものは 何もないけど
私らしく生きてるの