恋煩い
片桐舞子
ひとり鍵を開けて
あなたを待つのも慣れたものね
安いアルコールで
乾いた唇 潤してる
恋煩いに呆れながら
夢見る少女になった私
夜の帳がふたりを隠すから
怖くない
街の灯りたちに
帰ってゆく人 帰らない人
きっとあなたを待つ灯りは
夜通し灯ってるのね
鏡に映るふたりはもう
涙が無意味なことと知って
ほんの小さな幸せを探しては
抱きよせた
「いつか旅に出よう、
僕らも知らない遠くの街へ」
「そうね、窓の外に
海が見える部屋があればいいわ」
恋煩いに呆れながら
夢見る少女になった私
夜の帳がふたりを隠すから
怖くない
鏡に映るふたりはもう
涙が無意味なことと知って
ほんの小さな幸せを探しては
抱きよせた