技法
Hatano Hirofumi
「閉め切った部屋で今日もあなたは
七色のシャワーを浴びている
すみの脱ぎちらかした喪服は
さながら戯れあうコールタール
ニュースを待つ殉教者たちを
見下げ果てているの?
優れた神は娯楽を必要とする、と
だから身体を投げたそぶりを
したんだ、と
だまされたら 人は幸せそう?
秘めた秘密を日々に宿して?」
「だまされても 僕は平気だよ
残りの果実も掻き出してしまえ
どうやら僕ら居眠りしていたんだ
随分と長いあいだ
組み立てては壊す
エゴ・ブロックで遊ぼう」
「テレビに水をあげましょう
かわいい煙を吐き出すわ
テレビに水をあげましょう
かわいい煙を吐き出すわ」
「のぼせあがった迷信には
それがいいね
君を叱る人はいないから
鼻血垂らして ワインにみたてて
固いパンで酷く打ちのめせ
ひとつ芝居を打とうではないか
物語があるとすれば
大きすぎてみえないのさ
この手品の種と仕掛け」
「わたしもだまされて
いるのかしら」
「僕を叱る人はいないから
鼻血垂らして ワインにみたてて
固いパンで酷く打ちのめせ
ひとつ芝居を打とうではないか
これは精神的不能の
コメディーだ(笑)」
これは精神的不能の
コメディーだ(笑)」