夜桜
Fukase, Nakajin
春の匂いは前世の記憶のよう
思い出せないんだけど 少し懐かしいような
ここのところ夜がやけに長い気がする
貴方から連絡がないから
きっとそう思うんだろう
あの時 僕らが数え切れぬほどあると
思ってたこの春はもうあと何回来るんだろう
貴方に出逢うまでは
もう少し強かった
一人がこんなに寂しいなんて
思わなかったんだ
今すぐ貴方に会いたい
桜の花が散る前に
雨に堕ちていく儚さのように
短い其れだから
貴方のことを想うと突然哀しくなる
寂しい事はいつだって幸せが教えてくれる
何も考えずオオカバマダラのように
光に真っ直ぐになれたら どれほど良かったんだろう
貴方に出逢うまでは
もう少し強かった
一人がこんなに寂しいなんて
思わなかったんだ
今すぐ貴方に会いたい
桜の花が散る前に
雨に堕ちていく儚さのように
短い其れだから
泥に汚れた花びらは戻れない
美しかった時間に
そんな事分かってたはずなのに
何も出来なかった