求愛
見惚るる背中淡いひととき
指でなぞれば早る血潮
肢体を覆う頼れる腕に
酔いしれて身を任せる
愛の音がカラカラと
渇く心を呼び起こす
悟られぬように
息潜め目をとじても...
ふくらむつぼみがほころぶ
あふれそう熱い接吻
ほとばしる雨非を隠し
もうとめどなく我忘れる...
琥珀の月もとうに沈んで
ふと"あの一夜"熱に浸り
明らむ世ごと抑えつけても
やがて日は身を捉える
欲望がザワザワと
深さを増して根を這わす
浮き立つ溝をただ独り慰めたい...
"花散れば"すこやかでいい?
胸とりまく骨ぐみたちも...
先立つ想いにかられて
叫ぶ身体は乞いさまよう...
踏みこめぬ我の灯の元
狂おしい...異色の世界
魅かれる刹なに応えて
"もう一度だけ"呼び漂う...