Love Letter
敬之 槇原
線路沿いのフェンスに
夕焼けが止まってる
就職の二文字だけで
君が大人になってく
向かいのホーム 特急が
通り過ぎる度
とぎれとぎれのがんばれが
砂利に吸い込まれていく
ホームに見送りに来た
友達に混ざって
きっと僕のことは見えない
大好きだ 大好きだって
とうとう言えないまま
君は遠くの街に行ってしまう
何回も 何回も
書き直した手紙は
まだ僕のポケットの中
徹夜で作ったテープ
渡したかったから
夜道をバイクでとばし
君に会いに行った
ずっと言えずの言葉を
託した曲達も
長い旅の退屈しのぎに
なればそれでいい
ヘルメットをとって
変になった僕の髪を
笑いながらさわった君を忘れない
大好きだ 大好きだって
とうとう言えないまま
君は遠くの街に行ってしまうのに
何回も 何回も
書き直した手紙は
まだ僕のポケットの中
自転車を押しながら帰る夕暮れ
この駅を通る度
網目の影が流れる横顔を
僕はこっそり見つめてた
大好きだ 大好きだって
ずっと思っていた
君は遠くの街に行ってしまうから
何回も 何回も
書き直した手紙は
ずっと僕のポケットの中