旅立ち
Jiro Yanase
台所で涼む虎 私は川を流れてる
隣の人が手を振って縄を垂らして降りていく
汚れた雲が流れてる
大体君はまだ未成年でしょう
渇きかけた紐を引っ張って
応える景色に胸がいっぱい
いい加減 旅するのやめて
大人になれたらいいのにね
日暮れには笛の音
あなたはいつも不安そうに
瞳の奥を輝かせて
夢の名残を追いかける
届くことはないのにね
私はパリの白い虎
小さな素朴な好奇心
溶けかけた心を引っ張って
応える景色に胸がいっぱい
いい加減 旅するのやめて
裸になれたらいいのにね
日暮れにはあなたの声
いい加減 邪魔するのやめて
裸足になれたらそれから
日暮れには誰も知らない
いい加減 旅するのやめて
大人になれたらいいのに
日暮れには笛の音