let it die~エコーロケーション~
安田貴広
不確かな明日への不安が
暗闇に溶け込んでいて
意味不明なアイドルの歌に熱狂
独りで居るのが怖くて
握りしめている携帯が
何か解決してくれたわけでもないし
「そんなんじゃ生きてはいけないよ」
嫌いな奴じゃないとそんな風に言えないだろう
泣き叫んでる自分と喧嘩できないのは
きっとしょうもない本性に気付きたくないから
声にできない不安をずっと抱えていても
強く心塞いでるのは自分の手
明らかに無理めな理想を
長いこと嘯いてきた
その度不安と恐怖も
はい膨張 もう終了
諦めたくなったのなら
言い訳なんてその辺に
掃いて捨てるほどに転がってるだろう
「本当は辞めたくはなかった」って
10年後くらいにそんな事言いたいのかな
溢れ出しそうな本音に蓋し続けるのは
逃げようの無い現実を知るのが怖いから
目を閉じても自分の声に気付けないほど
強く耳を塞ぐその手で
「こんなんじゃ生きてはいけないよ」
「こんなんじゃ生きてたってしんどいよ」
そうやって自分見失いたいの
現在地なんて
今更気づきたくないの
泣き叫んでる自分を隠し続けるのは
情け容赦無い現実を知るのが怖いから
目を閉じても自分の声が聞こえないほど
強く心に蓋しているのはその両手
大きい順に夢を堕胎し続けるのは
きっとしょうもない自分に気付きたくないから
もう消えない卑屈な想い抱えていても
強く目を閉じて耳を澄まして行け
ずっと目を閉じて
耳澄まして