一期一会
東雲移りゆく
水平線の美しい空
一期一会の瞬間(いま)
群⻘から茜に空の色は変わりゆき
静かに大地に光満ち
時は流れる
出会いそしていつか別れる
それがひとの定めだとして
今日という日が当たり前ではなく
失ってみて初めて気づく
平凡で平穏な日々が
こんなにもましてまして愛おしい
風の音を聞きながらひとり歩く浜辺
波が引いては打ち寄せ
悲しみの足跡
涙の跡を飲み込みながら
一期一会の現在(いま)
満ちる潮
果てしないこの広い世界で
巡り会えたこの奇跡
そして温かい想い
かけがえのない大切なもの
ひとの人生(みち)は晴れだけでなく
ときに土砂降りの雨が降り
楽しみ喜び拭うだけでなく
重く立ち込めた黒い雲
行(ゆ)く先(て)惑わせる暗い霧
そんなものすべてすべて落として
そんなものすべてすべて流しゆく
雨上がりの空にさす光の彼方には
虹が姿現した
幸せもたらすと
願い叶うという二重虹
一期一会の瞬間(いま)は
一期一会の刹那
夢の織りなす架橋(みち)
消えた後も
心のなか
今も残る