現実になった悪夢 / A Nightmare Come True
Polozov V. S.
人の世の道半ば、ふと気がつくと、
俺は正しき道の失われた暗き森の中をさまよっていた。
そこがどのようなものだったかを語るのはいかに辛いことか、
思い返すだに恐怖する。
そのあまりの苦しさは死にも劣らない。
俺はどうやってそこに入り込んだか、うまく口にできない。
真の道を失って、その時、俺は深い眠りに就いていた。
恐怖が心を捉えた。
不安で、息が止まるほど。
振り返った。俺は逃げるのか。
何も忘れない、恐怖が残る。
鏡を眺めて、獣を見ながら、
後悔の感覚で、心も壊れた。
疲れた体は少し休んだあと、再び道を取り、人気のない世界を横切った。
すると、登り坂が始まるその場所で、身のこなしの軽い、黒い狼が現れた。血塗れたその狼は俺と向かい合って、離れようとはしない。
道を遮ろうとするので、俺は引き返そうかと、何度も後ろを振り返った。
折しも時は、朝の始まりを告げていた。