Tapioca

Takanobu Yoshida

馬鹿騒ぐ渋谷の人混みに消えて行った彼女が今も好きだ
溝みたいなフレーバー 光る街を行けば
プリテンダー喝采が止まない
「小さな声は聴こえないからひとりみたいだわ」なんて

「愛のためならば死ねるよ」
とか言っても君はまた全く聞いてないけど
透明な夏の侘しさがこの足を止めてはくれないの
「流行りのジュースは飲まない」
とか言っても君はまた全然聞いてないけれど

街の灯りが
寂しくなったふたりを照らす
大失敗だと月が笑う
交差点の真ん中
カスタネットを叩いて踊る
思いつく限りのつまらんこと
飲み干した後で残ったもの
暗い闇 切り裂く
カスタネットを叩いて踊るのさ

この夏の暑さにもきっとそのうち慣れてしまうのでしょう
誰も気づかんようなスピードで重くなっていく脚を引きずる
物語の始まりも終わりも見つけられない体になっちまったって

街の灯りが
寂しくなったふたりを照らす
大失敗だと月が笑う
交差点の真ん中
ブブゼラを吹き散らかして踊る
思いつく限りのつまらんこと
飲み干した後で残ったもの
頼まれもせんけど
カスタネットを叩いて踊るのさ

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